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2012年6月25日 (月)

<団藤重光さん死去>「司法界の巨人」人権尊重のリベラル派

毎日新聞 6月25日(月)22時10分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120625-00000098-mai-soci

 戦後刑事法学の礎を築き、最高裁判事としては人権尊重の「リベラル派」としても知られた団藤重光さんが25日、98歳で亡くなった。新憲法下の学界における「重鎮」の訃報に、法学者や法曹界から悼む声が相次いだ。

 「正に『巨星おつ』の思い」。東大刑事法学の教壇を引き継いだ松尾浩也・東大名誉教授は師をしのんだ。

 団藤さんは戦後、30代でGHQ(連合国軍総司令部)の指示により新憲法制定に伴う刑事訴訟法策定に関与し「刑訴法の生みの親」と呼ばれた。刑事法学会のリーダーを長く務め、現在の刑事法学者にも門下生は多い。松尾さんは「日本を代表する学者として活動し、学会が成長しても常に先頭にいた」と振り返る。「趣味も多彩。歌舞伎やチャプリンの映画に連れて行っていただいた。自宅の庭ではバラを育てていた」と懐かしんだ。

 晩年は自宅で療養することが多かったという。団藤さんの遠縁にあたる龍谷大法科大学院の福島至教授(刑事法)が先週見舞った際は「力を込めて手を握り返してくれた」。福島さんは「戦後史の生き証人」と業績をたたえ、「気さくで、温かく包み込んでくれる方だった」と惜しんだ。団藤さんの自宅の蔵書や資料は今後、龍谷大へ寄贈されるという。

 大正生まれで初の最高裁判事でもあった。人格権や環境権侵害を理由に航空機の飛行差し止めが認められるかが争われた「大阪空港騒音訴訟」(81年)などでリベラルな少数意見を展開。同訴訟の最高裁大法廷判決では「公害は繁栄の反面の陰りの最たるものの一つで、大阪空港はその縮図として重大かつ深刻な問題を投げかけている」と問題提起した。

 「徳島ラジオ商殺し事件」の再審開始決定(80年)に関わった元裁判官の秋山賢三弁護士は、東大在学中に教えを受けた一人。「先生が重視していたのは『法律学に人間性を』。先生との出会いがなければ裁判官にはならなかったと思う。司法界の巨人だった」と振り返る。

 団藤さんが91年に出版した「死刑廃止論」は00年まで6版を重ね、07年には自らの思いや体験を語った対談集「反骨のコツ」を出版するなど、晩年まで活動した。毎日新聞の08年の取材には「人間的な感情を持てば『人が人を殺す』ということは絶対におかしい。死刑は国が人を制度として殺すのだから、普通の殺人より悪い。死刑は当然廃止すべきです」と語っていた。【石川淳一、和田武士】

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コメント

死刑制度は本当に難しい問題ですね。
金川死刑囚が愛読していた本(自己啓発本)の中に
「人は死さえ覚悟すれば何をやっても許される」
と言った様な言葉が書かれており、金川死刑囚は
この言葉に影響を受け凶行に及んだそうです。

これを知った時は流石に恐ろしくなりました。
「俺の命やるから関係も罪もない人達の命を貰うぞ!
 一人や二人じゃ足りない。沢山の人の命を貰う!」
まさに狂人です。自分の「死」と複数の尊い「命」を
等価値であると錯覚し、自ら死刑を望んだ狂人。

宅間もそうですが、この手の殺戮者が出れば必ず
「死刑制度は犯罪の抑止力にはならない!むしろ逆だ!」
と喚き散らす反対論者が大量に出てきますが果たして
そうでしょうか?抑止力になっていない?
逆に問えば凶悪犯罪の抑止になっていないから死刑は
廃止すべきなのですか?何故に?
凶悪な思考を持ったサイコパスを生きたまま社会に
解き放ち、また罪のない人々が犠牲になるのを指をくわえて
見てるんですか?
しかも一般市民は「元凶悪犯罪者」が近所に暮らすのを
拒否する権利もないのにですか?
懲役喰らって更生したから真人間?御冗談を。
それをどうやって一般市民は判断すればいいんですか?
確かに更生なさって立派になってる方々も大勢いるのは
理解しています(女囚さんみたいな人)
しかし更生の「こ」の字も感じられない人が多いのも
事実じゃないですか。この事実から目を背けるな!
死刑をなくせと言うなら、本来死刑になっててもおかしくない
凶悪犯罪者のみ情報を公開し、近隣住民に許可を得てから
生活させて頂きたい。
これは差別ではなく「区別」だ!

これが出来ないなら私は死刑制度賛成のスタンスを
崩すことは一生ないと断言する。
ちなみに「終身刑」は現実的じゃなさすぎてとても
実現可能な制度には思えないので却下です。
アメリカの惨状を見れば一目瞭然です。

投稿: K.O | 2012年7月 8日 (日) 03時15分

最近海外の死刑事情を調べています。特にイランや中国など日本では些細な軽犯罪で死刑になるケースがあります。イランの死刑執行の動画が簡単に見る事ができます。死刑囚が最後に手を振ったりニコニコ笑っていたりする画面を見ていると不思議な気持ちにさせられます。人間の命は平等であるとよく語られますが、私には平等には感じられません。イランや中国の命は凄く軽いのです。おそらく文化の違いや考え方の違いなのでしょうが同じ命の重さとは感じられないのです。ひょっとして死刑を存置する日本も海外の死刑廃止国から見ればなんて命の軽い国なのだろうと思われているのかもしれません。私は死刑賛成派ですが他国のように外国人が簡単に見られるような公開処刑には反対です。

投稿: 冠 | 2012年7月 2日 (月) 20時07分

死刑が制度として人を殺すのならば、
冤罪による死刑執行は国家殺人犯罪ということでしょうか?
まだまだ考えなければならない制度ですね。

犯罪とその原因、加害者、被害者とその遺族、日本社会…などなど立体的に論じていかねばですね。

皆さんのコメントの数々を読んで、
自分も記事に対して感じたことを書き込もうと思いました。
しかし結構難しいですね。

投稿: ブログ管理人 | 2012年7月 2日 (月) 13時22分

死刑とは反省しなくて良い刑罰だと言われればそうなのかもしれません。古城さんの言われることも一理はありますね。 反省なき凶悪な殺人者を見てきましたよ。が…さすがに女性には小田嶋のような凶悪な殺人者はいませんでした。
小田嶋が発信してくる日常を、興味津々で待っている自分がいます。
どの発信にも、死刑囚の匂いは感じません… 死刑囚ですよ小田嶋は。 食事の不服 遠回しな差し入れの要求 シナリオっぽい執行への覚悟…
虫酸が走ります。
最後まで悪でいたいとのことなのでそれは好きにしたら良いと思いますが…
突っ込みすぎならば、これからは小田嶋の能書きも鼻で笑って傍観しましょう。
巌鉄さん
そうです。ぅんぅん!目一杯苦しんでもらいましょう。

Sさん
私の方こそたくさん勉強させて頂いてます。ありがとうございました。

投稿: 女囚 | 2012年7月 2日 (月) 00時40分

死刑反対する方は、何故 反対なのかは明確に意見していますが死刑廃止後にどうするべきかを明確に意見していない方が多い気がします。「命」の事なので賛否両論あって当たり前ですが、廃止後にはどうするべきだと考えていらっしゃるのか教えて頂きたいです。

投稿: りゅ | 2012年6月29日 (金) 10時52分

普通の殺人より悪いって殺人に普通も何もないと思うが・・・。死刑廃止論者は国が人を殺すと言う言葉を良く発します。が・・・やはり死刑囚や犯罪者のことしか考えていないのですね。

投稿: S | 2012年6月29日 (金) 10時51分

団藤重光さんは、さまざまな経験、体験をつみながら立派な司法人になられたと思います。
死刑廃止派になられたのも先見性がありました。
今では、世界の大半の国が死刑廃止国となり、死刑を存置しているのは、日本などほんの少数の国になりました。
98歳の大往生でしたが、その生涯は立派!立派!
心より冥福を祈りたいと思います。

投稿: | 2012年6月29日 (金) 00時24分

やはり赦せる事とどうしても赦す事がある。


この日本で死刑になる人はそれだけの事をしたのだ。

そして何も反省するどころか社会に責任転換する始末だ。

この前亡くなられた偉い先生は凶悪犯罪者の心の醜さをわかっていない。

あくまでも死刑反対を叫ぶならまずは被害者や遺族に対し充分な保障をしてやる政策を完備させるべきだ。


私個人の意見だが死刑囚共は地獄に堕ちる前に現世で苦しみ処刑されれば罪を償う事になるのだからある意味これ以上の救いはない。

本気で死刑を無くしたいのなら世界のすべての国から死刑をなくすように活動しなければ意味はない。


日本の死刑反対団体は現実的な考えが出来ない。

投稿: 巌鉄 | 2012年6月28日 (木) 20時12分

「人間的な感情を持てば『人が人を殺す』ということは絶対におかしい。死刑は国が人を制度として殺すのだから、普通の殺人より悪い。死刑は当然廃止すべきです」

この論理は一般の殺人を肯定してしまうからやはり受け容れられない。

即ち公平だと思えない。

殺して無に帰すよりも生きてとことん殺人を犯した事を後悔させるような苦しみを与えるという論理ならまだ理解出来る。

投稿: 土建屋43才 | 2012年6月27日 (水) 00時00分

ここを読んでいて思うのは、こういうニュースには
何故、コメントを皆しないのでしょうか?

このブログが、小田島を取材したブログだからでしょうか。

死刑賛成、反対、どちらの意見もあっていいと思う。
考えなければならないのは、何なのか。

本当に考えなければならない命というテーマであれば

死刑賛成の人は、こういうニュースで汲み取って大いに、コメントするべきだと思う。

私は、犯罪者の犯した罪を思えば現状、死刑賛成だけれど、冤罪がためらわれる場合は、
頭ごなしに、死刑賛成とはいえない気がする。
怖いのは冤罪・・・・

又、被害者の気持ちを考えると当然、死刑にして欲しいだろうと思う。この気持ちも尊重しなければならない。

団藤重光氏に、被害者の心はどうなるのか?と是非お聞きしたかった。

そして改めて、団藤重光氏にお悔やみを申し上げる。

投稿: t | 2012年6月26日 (火) 23時56分

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