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2011年9月 8日 (木)

異例の「抗議」が噴出した講談社ノンフィクション賞の“値打ち”

週刊文春 9月8日(木)12時11分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110908-00000001-sbunshun-soci

 九月二日、異例の記者会見が東京地裁司法記者クラブで開かれた。「日本脱カルト協会」代表理事で立正大学教授の西田公昭氏や、オウム真理教信者の脱会支援活動を続けてきた滝本太郎弁護士らが、森達也著『A3』(集英社インターナショナル)への講談社ノンフィクション賞授賞に対し、講談社へ抗議書を送ったと発表したのだ。西田氏は言う。

「この本は、一連のオウム事件を“弟子の暴走であるとほぼ確信している”と結論づけています。これは一審弁護団が主張した『松本智津夫(麻原彰晃)被告全面無罪』につながるものです。

 無罪論を主張するな、と言っているのではありません。ただ、それを主張するならば、これまでのオウム裁判や様々な報道などで明かされた“松本死刑囚の事件への関与”について、説得力のある具体的な反証が必要なはず。しかし、『A3』では、判決で認定された事柄について殆ど記述されていないなど、著者の先入見にあてはまらない多くの情報が、切り捨てられています」

 そのひとつが、松本死刑囚が九七年当時に行った意見陳述。『A3』では最終部分のみを引用、精神状態が壊れかけていた、とするが、

「当日、松本は事件の認否を、個別具体的に陳述しているのに、その部分は無視されている。こうした本をノンフィクション賞にすることで、後世の読者をミスリードしてしまうのではないか」(同前)

 抗議に対して、講談社広報室は、「選考は公正を期しており、選考委員から『授賞相当の作品』と評価をいただいている」と回答する。

 オウム裁判の傍聴を続け、「抗議書」にも名を連ねている青沼陽一郎氏が嘆息する。

「ノンフィクションの名に値しない事実の軽視、論理のすり替えが多過ぎます。

 たとえば、司馬遼太郎さんの『僕は、オウムを宗教集団として見るよりも、まず犯罪集団として見なければいけないと思っています。とにかく史上希(まれ)なる人殺し集団である』という発言を引用し、『「人を殺すならばそれは宗教ではない」とのレトリックはあまりに浅い』と決めつけるのですが、司馬さんは、そんなことは一言も言っていない。

 こうした作品への授賞を『公正』と強弁すれば、出版社の良識も問われるでしょう」
(週刊文春2011年9月15日号「THIS WEEK  文化」より)

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