裁判員裁判:池田被告初公判 覚せい剤密輸、弁護側「従属的」強調 /神奈川
毎日新聞 10月13日(水)11時0分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101013-00000021-mailo-l14
◇殺害は死刑求刑も
2人を殺害・遺棄するなど九つの罪に問われた住所不定、無職、池田容之被告(32)の12日の横浜地裁(朝山芳史裁判長)初公判。来月からの後半の区分審理では、裁判員裁判で例のない死刑求刑もあり得るとして注目を集める中、覚せい剤密輸での中心的な役割を強調する検察に対し、弁護側は従犯的な立場だったと訴えた。【中島和哉、山田麻未】
この日は28の傍聴席を求めて101人が地裁内に並び、関心の高さをうかがわせた。
池田被告は灰色のジャージー姿で入廷。起訴内容をはっきりした口調で認め、審理に聴き入った。
一連の事件で池田被告を含む8人が逮捕・起訴され、死体遺棄罪などに問われた共犯者5人は1審判決が確定。共犯者の元マージャン店経営、近藤剛郎容疑者(26)は国際指名手配されている。
検察側は冒頭陳述で、池田被告は近藤容疑者から「日本国内のトップとして運び屋をまとめてほしい」と言われ、09年2月からの半年間で延べ約30人もの「運び屋」を使い、組織的に覚せい剤を密輸、「グループの要で、密輸の報酬で生活していた」と主張した。
起訴事実について争わなかった弁護側は「(検察側ストーリーは)余罪も含めたもので、事実認定には用いられない」と、裁判員が心理的に影響を受けないようクギを刺した。そのうえで「近藤(容疑者)の指示を伝える従属的な立場に過ぎなかった」と強調。起訴された密輸事件2件はいずれも税関に覚せい剤を押収されて失敗し、薬物は流通していないと述べた。
弁護側は強盗殺人などを審理する後半の区分審理でも、近藤容疑者の主導のもとで従犯的立場だったと訴え、減軽の判断を引き出す考えとみられる。
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