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2010年10月19日 (火)

裁判員裁判 耳かき店員ら殺害…被告「取り返しつかぬ」

毎日新聞 10月19日(火)11時48分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101019-00000009-maip-soci

 一般市民から選ばれた裁判員が極刑の選択に直面するかもしれない裁判が始まった。東京地裁で19日開かれた耳かきエステ店員ら2人殺害事件の初公判。裁判員裁判初の死刑求刑の可能性がある中、前日選任された男性2人、女性4人の裁判員は、負担の大きい審理に硬い表情で臨んだ。【和田武士、伊藤一郎】

【初公判の記事】裁判員裁判:耳かき店員ら殺害…起訴内容認め謝罪 初公判

 ◇裁判員の表情硬く…初公判

 地裁で最も広い104号法廷。法壇に座った裁判員はブラウスやTシャツなどラフな服装の人が目立った。男性3人、女性1人の補充裁判員も着席した。

 店員の江尻美保さん(当時21歳)らに対する殺人罪などに問われた常連客の林貢二(こうじ)被告(42)は、黒っぽいスーツに青のネクタイ姿で法廷に現れた。弁護人の隣に着席後、しきりにまばたきし落ち着かない様子。弁護人から法廷の説明を受け、何度もうなずいた。

 「被害者の方に取り返しのつかないことをした」。起訴内容を認めた後、林被告は消え入りそうな声で謝罪の言葉を口にした。

 検察側は冒頭陳述で林被告の人物像や事件に至る経緯を指摘した。「婚姻歴がなく、女性との交際経験も乏しい」「江尻さんを『派手でなく普通っぽい感じ』と気に入り、多い時で週3~4日来店し、1日7~8時間滞在していた」

 のめり込んでいく中で、江尻さんに一方的に好意を寄せ「手を握ってほしい」「一緒に食事したい」などと求めたと主張。来店禁止後も自宅を突き止めて待ち伏せし、「恐怖を感じた江尻さんが防犯ブザーや催涙スプレーを携帯していた」とも述べた。

 一方、弁護側は冒頭陳述で「被告は江尻さんと信頼関係ができていると思っていた」と主張。「安らげる場所だったのに店に行けなくなり、『もうダメだ』との思いが強くなった。そのため睡眠不足や食欲不振、集中力の欠如は極限に近づいていた」と訴えた。

 裁判員たちは配布された資料に目を落としながら、双方の冒頭陳述に耳を傾けた。

 検察官席には被害者側の弁護士が座り、25日には求刑も行う予定。江尻さんの父(57)は初公判に先立ち「裁判員、裁判官の皆様に適正な判断をしていただくことを切に望んでいます」とのコメントを出した。

 ◇「孫娘は頑張り屋さん」…被害の鈴木さん、句集に思い出

 江尻さんの祖母の鈴木芳江さん(当時78歳)は、自宅に押しかけてきた林被告を孫娘に会わせまいとして命を落とした。東京都港区のJR新橋駅に近い一軒家に50年以上住み、05年には句集・随筆集「新橋日和」を自費出版。都心の四季の移ろいを描き、幼い江尻さんと過ごした日々の思い出もつづっていた。

 江尻さんは近くの廃校の校庭で遊ぶのが大好きだった。新橋日和には、鈴木さんと遊具に乗ったり、赤トンボや野良ネコを眺めた様子がつづられている。9歳のころ、江尻さんは苦手だった鉄棒の逆上がりができるようになった。「ほんとに頑張り屋さんだねえ」。鈴木さんが語りかけると、江尻さんは「おばあちゃんが見ててくれるから頑張れるんだもん」と応じたという。

 江尻さんが生まれる前、家族は医師から「切迫流産で99%助かる見込みはない」と告げられていた。「残された1%の命の灯(ともしび)は、消えることはなかった」。命の危機を脱して、すくすくと育った江尻さんの様子を、鈴木さんはいつくしむように書き残した。

 「自分の宝物は家族」。江尻さんも、勤務先の耳かき店のホームページのブログに、そう記している。

 2人と江尻さんの両親らが暮らしていた新橋の自宅は事件後、空き家になり、今年1月の火災で焼失した。跡地には、雑草が生い茂る。「この辺は空襲でも焼けなかった場所。事件に遭い、家までなくなるとは」。生前の鈴木さんをよく知る焼き鳥店経営の男性(77)は声を詰まらせた。【伊藤直孝】

 ◇林被告の裁判員裁判の予定◇

19日 初公判(冒頭手続き、検察側提出証拠朗読)

20日 4人の証人尋問(江尻さんの勤務先関係者)

21日 弁護側提出証拠朗読、被告人質問

22日 精神鑑定医と情状証人の尋問、被害者参加する遺族の意見陳述

25日 論告求刑、最終弁論

26~29日 評議

11月1日 判決

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コメント

考える事なく裁判員は死刑を選択します

人として当然だと私は思います

投稿: 不破 | 2010年10月26日 (火) 17時41分

検察が死刑を求刑しましたね。果たして裁判員はどういう判決を選択するのか興味があります。

投稿: 冠 | 2010年10月26日 (火) 08時11分

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