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2010年8月28日 (土)

刑場を報道機関に初公開、踏み板や縄固定の輪…「装置」生々しく

8月28日7時0分配信 カナロコ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100828-00000014-kana-l14

「死刑のあり方に関する国民的議論の参考にしてほしい」という千葉景子法相の指示で、非公開が続いてきた「刑場」が限定的ながら公開された。法務省は「覚悟を持った職務」、「厳粛な場」という現役拘置所員の声を公開時の説明として報道陣に説明した。

 薄紫色の絨毯(じゅうたん)が敷かれた約5メートル四方の一室。壁は木目調で、蛍光灯がまぶしい。東京拘置所内の「執行室」だ。

 絨毯に張られた赤色テープで四角く二重に囲われた場所が「踏み板」だと法務省職員から説明を受けた。執行の合図で体を支える床は瞬時に消え、落下する。死刑囚は医療用ガーゼで目隠し、両手は前に出して手錠、両脚はゴム製バンドで縛られる。首に直径約3センチの「絞縄」をかけられて最期を迎えるという。

 絞縄は「極めて厳粛な用具」として非公開だった。高さ約3・8メートルの天井に目を移すと、縄をつるす滑車があった。縄を固定するための「輪」が4つ、壁から床にかけて並ぶ。直径はソフトボール大で堅固さを感じる。頭では分かっていながらも、人一人の重みを支える装置の生々しさを、まざまざと感じた。

 午前10時から約30分間の刑場公開に参加した記者は約30人で、持参できるのはペンとノートのみ。刑場の位置特定など警備上の理由もあり、窓のカーテンを閉め切ったバスで移動した。

 刑場入り口に盛り塩がある。入り口近くの「教誨(きょうかい)室」に入ると、香のにおいが漂う。「大勢が入室

する場合、清めの意味で香をたく」という。「厳粛な場。刑場では死者の魂に敬意を表してほしい」と取材陣に話した拘置所幹部は、部屋に入る度に必ず扉の前で手を合わせ、深々と一礼していた。

 「ボタン室」の壁面には3つの執行ボタンがある。踏み板を落とすようになっているのはそのうち1つ。職員3人が同時にボタンを押す。「手が震えるほどの緊張感の中、職務を遂行している。被害者遺族や社会正義のためには自分がやるしかないと言い聞かせ、大変な決意の中、執行に携わっている」。事前に読み上げられた現場職員の声が切迫感を増して思い出された。「教誨室」の仏壇に置かれたろうそくの先が、黒く焦げている。約1カ月前に2人の刑が執行された場の空気が、にわかに重く感じた。

 「刑場は見せるべきでないと思っていた」。紹介された別の現場職員の声はこう続く。「時代の流れで、いつかこんな日が来ると思っていました」。

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