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2009年1月 3日 (土)

理不尽 相次ぐ無差別殺傷 社会で孤立、人生に嫌気

死刑関連ニュース
12月29日8時3分配信 産経新聞

茨城県土浦市で3月、8人が殺傷された事件をはじめ、6月の東京・秋葉原で17人が殺傷された事件など今年は「無差別殺傷事件」が相次ぎ、何の罪もない人々が次々に襲われた。1~11月の通り魔事件の死傷者数は42人で過去最悪となった(警察庁まとめ)。一方、11月には「逆恨み」的な動機から元厚生次官を狙った連続殺傷事件も起きた。凄惨(せいさん)な事件から浮かび上がるキーワードは“理不尽”だ。
秋葉原通り魔事件

 
≪誰でもよかった≫

「駅に着いて7、8人殺そうと思った。悪いとは思っていない」。JR荒川沖駅(茨城県土浦市)で8人を殺傷した金川真大被告(24)はこう供述した。

金川被告は当初から無差別殺傷を計画していたわけではなかった。最初の“ターゲット”は妹だった。「母に口答えする妹に腹が立った。妹を殺すつもりだったが、家にいなかったのでやめた」。この理由で金川被告は予定を変更。家を出てたまたま見かけた男性(72)を殺害し、4日後には8人を殺傷した。

この事件を意識したとされるのが、秋葉原で無差別殺傷事件を起こした加藤智大被告(25)。事件4日前、携帯サイトの掲示板にこう書きこんでいた。≪高校出てから8年、負けっぱなしの人生 悪いのは俺なんだね≫≪土浦の何人か刺した奴を思い出した≫。

自動車工場で派遣社員をしていた加藤被告は、「派遣切り」の恐怖にもおびえていた。自らが置かれた境遇に不満を募らせていた様子もうかがえる。携帯サイトの掲示板にはこうもつづっていた。≪私、6月でクビだそうです≫≪300人規模のリストラだそうです やっぱり私は要らない人です≫。

経済低迷や雇用不安といった社会情勢も加藤被告の社会への不満を増大させていった。リストラの予感を抱いていた事件の3日前、加藤被告の作業服が勤務先のロッカーからなくなった。結局みつかったものの、加藤被告は隠されたと思い込み、職場に顔を出さなくなった。無断欠勤したことのなかった加藤被告の「理不尽な境遇」との思いは、作業服の件で一気に膨れあがった。

「周囲からの孤立感を深め、携帯サイトへの書き込みでも無視された不満が怒りへと変わった」。捜査幹部はこれが、秋葉原事件の動機とみている。

 
≪理解不能な恨み≫

犯人が供述した動機が「逆恨み」だったのが、元厚生次官ら連続殺傷事件。

宅配便を装い、さいたま市の元厚生次官、山口剛彦さん(66)夫妻を殺害し、翌日には同じ手口で東京都中野区の吉原健二さん(76)の妻、靖子さん(72)を刺傷。山口さんと吉原さんは現在の年金制度の基礎を築いた元厚生官僚だったことから、「年金テロ」との見方もあったが、逮捕された小泉毅容疑者(46)が口にした動機は全く違っていた。

 
「34年前に保健所で殺された愛犬のあだ討ち」

小泉容疑者の供述はいまも一貫している。動物の処分は旧厚生省の管轄ではないが、小泉容疑者は34年間、愛犬「チロ」を殺された恨みを旧厚生省に募らせてきたのだという。

さいたま地検は「動機と犯行の間に飛躍がある」として、精神鑑定のため鑑定留置を請求した。「飼い犬の恨みは官僚への憎悪を人に説明するためのきっかけにすぎない。官僚自体へのねたみもあるのだろう」と捜査幹部。いずれにしても、逆恨みであることに変わりはない。

 
≪「複数殺せば死刑」≫

殺傷事件の犯人の動機はさまざまだが、社会から孤立感を深めていった点は共通している。「生きていることがつまらなくなった」と語ったのは金川被告。定職にも就かず、高校を卒業したころから人を殺して死にたいと思うようになったという。「複数殺せば死刑になれると思った」とも。

加藤被告も現実の社会に溶け込むことができず、「唯一の居場所」として逃げ込んだネット上の書き込みサイトでも相手にされなかった。事件後の調べでは、周囲や社会が悪いとしたうえで「自分の人生がいやになった」と供述した。

コンピューター会社の派遣社員で一時は月50万円以上の収入があったという小泉容疑者も「友人は1人もいなかった」といい、社会から孤立していた。「人生に未練がなくなった」とも供述している。

 犠牲者が命を失った理由が、孤立感や人生へのあきらめという身勝手なものではとても浮かばれない。警察幹部は「経済状況の悪化により同種の事件の増加も懸念される」と話す。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081229-00000053-san-soci



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