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2007年11月27日 (火)

第十回 死刑判決を言渡され、初めて死と対峙する

世界初死刑囚獄中ブログ!
いよいよ開始



(11月6日朝日新聞朝刊より)

2007.
11.1

小田島鐵男、控訴取り下げ
同日
死刑確定







6.29(金)
千葉刑から東拘に移り、住所が変わった事を知らせる手紙をフィリピンへ発信。去年12月に届いたレビーの手紙に

「来年日本へ働きに行きます あなた だめ 言わないで 私
 トビーのため がんばります」


と書いてきたが、半年経過した今も来日できないでいるのは、平成17年からフィリピン女性タレントのビザ発給の条件が厳しくなった(海外公演、TV出演などの正規のタレント歴が2年以上ある「これまで来日していた期間は算入されない」か、又はタレント養成スクールを2年以上修了が必要になった。このため、平成16年までは年間13万人以上来にしていたフィリピン女性タレントが、17年度は年間8000人に激減し、ほとんどのフィリピン・パブが閉店した)ためにビザが取得できないのか。それとも私の事件のことで店からのリクエストが無くなり、来日できないのか、案じているとも書いた



減少する一方のフィリピンパブ。
おやじを楽しませてくれるこうしたタレントたちも来日が困難になりつつある。




7.1(日)
日中、貸与の管本2冊(砂のクロニクル、船戸与一、古感仔・馳星周)
を読み終える。



今の私にとって読書が一番の楽しみ

夜、ノンフィクション作家の斎藤氏と金子弁護宛に東拘移送の通知を書いた。明朝(月)発信。
移送通知も、3通書いたら終(しま)いで、あとは出す相手が無いとは、寂しい限り。




7.3(火)
約2年ぶりに東拘に戻って来て(平成17年9月末、松戸東署に身柄を移されるまで一ヶ月間、東拘に居た)新しくたった棟の個室に入ってみて,室内が広く明るく清潔になった事と,職員の応対がソフトになった事には驚いた。

刑務所や旧東拘の個室は,畳2枚と入り口の30センチ幅の板敷き部分が居住スペース、板敷又はコンクリート床の畳1枚部分が便器、洗面台のスペースで合計3畳と30センチ幅の広さだった。

新しい東拘の個室は、畳3枚が居住スペース、便器、洗面台(大型になった)のスペースが畳1枚分、の合計4畳となり、家具などが無いせいもあって、かなり広くなった感じがする。

清潔なことに限れば、娑婆で生活していたどの部屋よりも清潔!



7.5(木)
一審で死刑判決を言渡され、初めて自分の死と対峙した。
覚悟はしていたが、

すこし怯えに似た気持

どうせ死ぬのだという自棄な気持
真剣に死に向き合おうと,もがくような気持

心の変化は目まぐるしかった。そして近頃、生死は私の中で観念化されてきたように思う。



7.9(月)
作家の斎藤氏から来信があった。

逮捕以来、独房での生活が2年半を超えた。拘禁生活をしている者にとって,たとえ一人だけであっても,外(娑婆)に居る人と交信できる事は、心強く、気持も安らぎます。多謝!




7.12(木)
教育的処遇日なので、午前中に作文を書いた。

「大事な人への手紙」

中学卒業した年の秋に中等少年院に入れられ、17才で出てきたときに「これからは、肉親・親族とは縁を断って一人で生きていく」と決めて、手始めに親類の家にある自分の写真を破いて回った。

少年院の生活で、性根を腐らせて出てきてから今日まで、犯罪を繰り返して人生の半分以上を服役する生活を続けた揚句、いま最後に極刑を言渡される結果になった。

私を生後すぐから養育してくれた祖母は3度目の服役中に亡くなったが、私の誕生日と同じ日に死亡したことを、今回の取り調べの刑事から知らされた。実母も今回逮捕される1年前に亡くなり、葬儀は異父妹Yが済ませたことも知った。

自分の人生を自ら決めつけて生きてきた結果、いま終焉の地に来て思うことは多々あるが、幼い頃に「オババ」と呼んでいた祖母と、「アーヤン」と呼んでいた母に、生存中に一度、感謝と謝罪を伝える手紙を書きたかった、と今さらに悔いること大である。



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コメント

斎藤充功様
これは死刑制度や刑事政策のあり方を考えさせられるブログで、他では読めない貴重な内容だと思います。今後も続いて行く事を期待しています。
ただ、そのように貴重なブログであるのに「トラックバック」にあるリンク先が架空請求・ワンクリック詐欺ウェブサイトにリンクされているようで、「2日以内に金を払え」等と威嚇的な言葉を並べ、金銭の送金を強要する物がリンクされてしまっています。(2007年12月のハイアン・グレイシー死亡記事と同動画のトラックバック)
トラックバック先が、本ブログのように重要な内容の記事をのせるブログにリンクしてしまっているのでは、本ブログまでが誤解を招くことになります。そのようなことになっては残念です。
問題のトラックバックは削除した方が良いように思います。
以上、コメントの場を借りて御連絡します。

投稿: 匿名 | 2008年6月 8日 (日) 02時36分

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