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2007年10月 9日 (火)

第五回

小田島死刑囚獄中ブログ・第五回!
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ノンフィクション作家斎藤充功にあてた死刑囚小田島の遺言。

手紙は短絡的に要点をまとめきわめてスッキリと読みやすい内容になっている。

斎藤充功死刑囚ドキュメント
第五回 小田島からの手紙

6月27日(水)東拘に移送されてきました。2年ほど前に、現在服役中の件(群馬でやった窃盗事件)で前橋から東拘に来て、松戸東署に移るまで1カ月位収容されていた時(旧建物)とは考えられないほど、現在収容されている独房は清潔(新築)で少々、驚いていますが、
私は、自分が犯した重大な罪に対して下される判決の結果については十分に覚悟し、気持ちの揺れもなく、落ち着いているつもりです。


東拘は、私にとって終の住処になります。終焉の地に来ましたので、これで今後は精神的にも落ち着いてこれからは過ごせると思いますが、筆記に専念できるようになるのは、死刑判決が確定して受刑中の服役が中止され、処遇が一本化されて作業が無くなってからの事になるだろうと思っています。余暇時間は読書に専念して文字の世界に自分の過去を探しています。年内には高裁の控訴棄却決定が出るだろうと予測しています。




9月もこのままあと1週間もすれば、本格的に秋らしくなると思います。部屋からは外が見えませんが、運動時間に外に出ると空気で秋の気配を感じるようになりました。雲も〃鰯雲〃になってきました。今日の午後、千葉刑務所から回送されてきた救援連絡センターからの手紙が届きました。この団体は
「獄中者の救援、死刑廃止などの活動をしている」団体で「救援」というう機関紙を発行しているそうです。その新聞は下付願いを出したので後日手元に届くと思います。



近頃、亡くなった実母や、妹、弟の夢をよく見ます。ガンで内蔵摘出後、20年以上闘病生活をしていた母を最後まで看取り、葬儀から墓の建立まで一人でやりとげた妹には、できることなら一度、
心から詫びてから死にたいものだと思っています。とにかく、いまさら何を思い、何を悔い、何を反省したところで、全てが手遅れで何もならないのですが……。

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ノンフィクション作家
齋藤充功(さいとう みつのり)


1941年東京生まれ。ノンフィクション作家。
東北大学工学部中退後、民間の機械研究所に勤務。
その後フリーに。近現代史、国家、情報といったテーマを中心に取材・執筆活動を展開。主な著書に『伊藤博文を撃った男ー革命義士安重根の原像』(中公文庫)、『日米開戦ーー封印された真実』『謀略戦ー陸軍登戸研究所』(ともに学研M文庫)

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